富山では江戸時代から製薬・売薬業や昆布料理といった独自の文化が発達した。その背景には、廻船問屋や富山売薬によって築かれた日本海経由の交通路が関係している。近年、当時の蝦夷地から大坂、九州、琉球王国、そして、清へと延びる海の道は「昆布ロード」と呼ばれるようになった。現在も昆布の多くが北海道で生産されているにもかかわらず、富山の消費金額が全国上位であることや、北前船の往来に端を発する北海道との交流、北前船と富山売薬、薩摩藩との関係を知ることを通して、富山人(とやまびと)のあゆみを辿る。そして、郷土の魅力を伝えるとともに、文化の継承と発展、いろいろな地域や国、人とのつながりの大切さについて学ぶ。
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