LAF30 続・伝統と継承② [更新日:2025年11月1日] 続・伝統と継承 第2回 を開催しました。 〇日 時 令和7年10月30日(木)9:00~12:00 〇場 所 富山ガラス工房(富山市) 〇講 師 富山ガラス工房 普及推進部長 名田谷 隆平 氏 〇テーマ 「市民参加世界一」のガラス工房 最初に普及推進部長の名田谷先生より、ガラス工房が建てられた経緯と富山県がガラスの街と言われるようになった所以などお聞きした。 富山県のガラスの歴史は焼き物のように古くはなく、売薬業が発展し、薬の容器として瓶が必要となった頃に始まった。その後、富山をガラスの街として売り出した理由は、金沢を意識しており、加賀友禅など石川県には色々な伝統工芸が発展していたが唯一なかったものがガラスであったため。富山はガラスを観光資源ではなく若い作家の育成に照準を当てて推し進め、それが後に功を奏した。 ガラス工房は元々は現在の市民プラザの場所にあり、市民大学でガラス工芸コースを開始した。ガラス工房は富山県や富山市の支援を受けて設立したため、一般の方々に親しんでいただけるように配慮している。その後富山ガラス造形研究所を設立してガラス作家を富山に呼び込んだ。作家の定住を目指し、ガラス工房で一般向けの講座を受け持ちながら制作活動できるようにしている。 ガラス工房の成り立ちを知ったところで、ガラス制作体験に入った。形、色、色付けの仕方、気泡の有無などを自由に選んだ。 ガラスを溶かす窯の温度は1200度とのことで、一歩踏み入れると熱気を感じた。職員から一人一人に付き添っていただき、ガラスを溶かし、色付けし、成形する過程を体験できた。ガラス製作が初めてという受講者が多かったが、職員の丁寧な案内で不安なく進めることができた。作品は一週間以降に受け取ることになっており、仕上がりを待つ楽しみもある。 受講者の皆様からは、 「富山がガラスに力を入れていることがよくわかり、県民としてももっとアピールしていきたいと思いました。」 「新しいことを体験できて楽しかったです。富山の産業・文化が薬とつながっていることを、また感じることができました。ありがとうございました。」 「この年齢で初体験だったにもかかわらず、親切にご指導していただき、すばらしいものができあがるその過程が楽しく、再度体験したいなァと思いました。」 「このような体験や地域に出向くことがとても楽しく、身体で覚えられるので良い。又よろしくお願い致します。」 などの感想をいただきました。 次回は、11月6日(木)「越中を襲った江戸時代の災い ~関所番人橋本家が綴った記録より~」講師は、猪谷関所館 館長 丸山 正宏 氏です。 お問い合わせ先 富山地区センター 〒930-0009 富山県富山市神通町二丁目12番20号 電話番号:076-441-0301 FAX番号:076-441-0328