第4回講座は、富山市科学博物館学芸員の太田先生を迎え、「花の咲く植物観察」と題し、植物の生態や知っているようで実はよく知らない植物の話を聞いた。

　現在、富山県内では3430種類の植物が確認されている。太田先生は、それらの植物の調査・研究のほか、県レッドデータブックの作成や立山黒部アルペンルート沿線の外来植物対策などに日々取り組んでおられる。

　講座の第1部では、まず「アサガオのつるはどっち回り？」という問いから始まった。右巻き、左巻きのどちらが正解、不正解ではなく、視点の置き方で、結果が変わり、どちらも正解になりうると話された。

　次に「葉っぱの表と裏は？」と簡単そうな問いが出された。しかし、松葉は？ネギの葉は？と問われ、簡単に答えを出せないと気付いた。

　「くだもののかがく」では、カキやリンゴ、ミカンの食べている部分が実はそれぞれ違う部位であることを知った。リンゴの美味しく食べている部分は、実はカキのへたの部分にあたると聞いた。そんなことをこれまで考えてみたこともなかった。

　第2部は、セイヨウタンポポやコウライテンナンショウ、ナズナなどの花のつくりの様子や特徴について話をお聞きした。　

＜受講者の感想から＞

・身近な植物や果物の話で、説明も分かりやすく、クイズのようで楽しく学ぶことができた。果物によって食べている部分が違うことは新発見だった。道端の草花に目をとめていきたいと思う。

・普段何気なく見ている植物の姿がよく見えて、ちょっとだけ科学した気分になった。不思議に思っていた純粋な頃を思い出した。

・植物の個性的な構造、果実のどこを食べているかなど、孫たちとの会話の種にとても役立ちそうだ。いろいろ知らないことだらけでびっくりだった。