令和7年度富山地区教養講座開催(第1回) [更新日:2025年5月21日] 令和7年度 富山県民生涯学習カレッジ委託 富山地区教養講座(富山地区生涯学習団体協議会主催 全8回)が始まりました。第1回講座の様子を紹介します。 ◆日時 令和7年5月16日(金)13:30~ ◆場所 富山県民生涯学習カレッジ富山地区センター学習室 ◆講師 富山県立山カルデラ砂防博物館 学芸課課長補佐 福井 幸太郎 氏 ◆演題 立山連峰の地形と氷河 開講式の遠藤会長の挨拶の後、さっそく第1回の講義に移った。 福井先生は国立極地研究所研究員、第48次日本南極地域観測隊、越冬隊員を経て、立山カルデラ砂防博物館にお勤めである。 2012年以来、立山カルデラ砂防博物館の研究チームの一員として立山での氷河の調査に当たっておられる。また、新湯や称名滝の調査にも取り組んでおられる。 立山の地形を紐解くキーワードとして、①上昇する山 ②氷の山 ③火の山 ④水の山 の四つを挙げ、グラフや写真、ビデオを交え、立山連峰の地形について分かりやすく解説された。 氷河については、新たな観測機器の使用により、現在、九つの氷河が確認されている。コマ送りした外国の氷河の画像を見せていただいたが、まさしく河のごとく氷が動いている様子が分かった。 立山カルデラ内には「世界でも例がない噴出パターンをもつ天然の間欠泉」である新湯が確認されたこと、湯量も国内最大級であることなどを紹介された。 称名滝については、博物館で60年ぶりにドローンを使った調査を行い、落差は今までと変わらず日本一であること、新たな滝壺ができつつあることが確認されたことを紹介された。 <受講者の感想から> ・壮大なお話で興味深く拝聴した。なぜ立山連峰に氷河が見られるのかずっと不思議だった。富山県民なのに知らないことが多く反省している。 ・2012年の氷河の発見のニュースは驚きだった。技術者や研究者の方々の技術開発、地道な研究・探査の上に、我々の生活環境の向上、住みよさが維持されていることに感謝する。 ・立山カルデラの見学会にはなかなか行けないので、新湯の映像は新鮮だった。立山カルデラの砂防事業は永遠に続く工事で、下流の富山市民の生活を守ってくれている。感謝。 次回 第2回教養講座は、5月30日(金)、富山市ファミリーパークでの現地研修「里山の自然を楽しむ」の予定です。 お問い合わせ先 富山地区センター 〒930-0009 富山県富山市神通町二丁目12番20号 電話番号:076-441-0301 FAX番号:076-441-0328