LAF26 伝統と継承① [更新日:2025年5月16日] 伝統と継承 第1回 を開催しました。 〇日 時 令和7年5月15日(木)10:00~12:00 〇場 所 株式会社島川あめ【工場】 〇講 師 株式会社島川 代表取締役社長 島川 晋 氏 〇テーマ 麦芽飴360年の歴史と製造過程を知る 飴製作のためには事前に準備していただいており、温度が低くなりすぎると固まってしまうためすぐに製作に取りかかりました。飴の塊を平らにしたら、機械を通して切れ目を入れます。それを手作業で一口大にしていきました。後の講義で知りましたが、水飴の温度を下げて、固形の飴にしているそうです。島川先生や社員さんは(当然ですが)飴の扱いに慣れておられました。 その後、原料のデンプンの粉を見せていただいたり、工場内にある桶を見学したりしました。とても大きな桶があり、この桶の中で原材料を混ぜて熱を加えて作るそうです。作った飴は一晩寝かせるそうで、飴作りには2日かかるそうです。島川さんでは週に2回、飴作りをされているそうです。ちなみに、この桶は100年も使えると言われているそうです。木でできているので乾燥すると隙間が空いてしまうため、常に水をはっているとのことでした。 後半は飴の歴史を学びました。飴のお菓子としての扱いは歴史が浅く、最初は薬の原料として発展してきました。前田正甫が研究熱心で薬にも詳しく、江戸で富山の薬が効くと評判になり、売薬さんが全国を飛び回るようになりました。売薬の発展とともに、飴屋や印刷屋も発展しました。今でも富山県に印刷会社があるのは、薬を入れる袋やお土産の紙風船を製造するために印刷業が盛んになったためだそうです。 戦後、配給になった際に原料としていた米が手に入らなくなり、先代が鹿児島のサツマイモで代用することにしたそうです。昭和50年頃から化学物質の飴が台頭してきて、昔ながらの飴屋が衰退していった。そのような中、飴をお菓子として売るようになったそうです。 質疑応答では、受講者からの様々な質問に丁寧に答えていただきました。 受講者の皆様からは、 「あめ作りの体験が良かったです。伝統がしっかり守られていてよかった。」 「こんなに古くから歴史あるお店だとは知らずにいました。ぜひ今後も続けて頂きたいと思います。」 「大変おもしろかったです。早く次の後継者が決まることを祈っています。」 などの感想をいただきました。 次回は、5月22日(木)「ホタルイカと滑川 ~歴史と生態を知り、この目で確かめる~」 講師は、ほたるいかミュージアム館長 小林 昌樹 氏です。 お問い合わせ先 富山地区センター 〒930-0009 富山県富山市神通町二丁目12番20号 電話番号:076-441-0301 FAX番号:076-441-0328