LSF15 とやまの魅力-水のめぐみと課題-③ [更新日:2022年12月14日] LSF15 とやまの魅力-水のめぐみと課題- 第3回「水の活用-地域で始める小水力発電-」を開催しました。 🔵日 時 令和4年11月30日(水)13:30~15:30 🔵場 所 県民カレッジ富山地区センター学習室 🔵テーマ 水の活用-地域で始める小水力発電- 🔵講 師 富山国際大学 現代社会学部 教授 上坂 博亨 氏 パリ協定とエネルギー政策 京都議定書(1997年)、パリ協定(2015年)を受け、全世界が脱炭素化に向けて舵を切った。 日本のカーボンニュートラルに向けたエネルギー政策について学んだ。 今なぜ小水力発電か? 日本は、風力や太陽光を中心に、電力供給量の最大2倍の再生エネルギーポテンシャルが存在する。 一方、北陸電力管内では、全国比率より水力が占める割合が大きい。富山県は単位面積当たり包蔵水力(利用可能な水力エネルギー量)が全国1位である。 小水力発電とは? タム式ではない、1,000kW以下の水力発電をさす。河川を流れる水を貯めることなく、そのまま発電に使用する方式である。富山には発電に向いた用水路が多いとお話された。 地域で始めた小水力発電の事例 小さな水力は、地域のエネルギー資源として活用できる。地域の魅力づくりや活性化に生かしている事例を紹介された。 ・地域の文化遺産(合掌造り)を維持する事例(南砺市) ・地域に賑わいを創出する事例(福井県池田町) なぜ小水力発電に取り組むのか? 先生の生まれ故郷、福井県池田町の事例では、水海川がもたらしてくれる富を水海地区に還流する仕掛けを作り、暮らしに賑わいを生み出す仕組みを残そうと、住民が取り組んでいるとお話された。 小水力発電に取り組み、地域を維持する費用を生み出し、地域内で経済が回る仕組みを作ることが、地域資源を守り育て、未来に受け継いでいくことにつながると思った。 「小水力発電は、規模は小さいが、過疎集落などにとっては、存続を助けるために重要な起爆剤になる可能性がある」という言葉が印象に残った。 講師メッセージ(地区センターに掲示しています) 「守り伝える地域の宝 仕掛けを作り、仕組みを残す、小水力発電」 受講者の皆様からは 「小水力発電として数億円の工事費で地域活性化が出来る事が解った。」「水力をしっかり守り使おう。」「温暖化対策にもなり、エネルギーには重要な施策。」「小水力発電について関心を持って聞くことが出来ました。」などの感想をいただきました。 令和4年度後期「とやまの魅力」は終了しました。ありがとうございました。 なお、他の講座の様子は以下のとおりです。ご覧ください。 第1回 山・川・海を巡る水と地下水〜黒部川流域を例に〜 第2回 富山の名水-現状と課題- お問い合わせ先 富山地区センター 〒930-0009 富山県富山市神通町二丁目12番20号 電話番号:076-441-0301 FAX番号:076-441-0328