LSF66とやまの魅力① [更新日:2025年11月26日] LSF66 とやまの魅力 第1回「伏木の歴史と文化」を開催しました。 🔵日 時 令和7年11月14日(金)13:30~15:30 🔵場 所 県民カレッジ富山地区センター学習室 🔵テーマ 伏木の歴史と文化~伏木曳山祭を中心に~ 🔵講 師 伏木曳山祭実行委員会 研究部会 野口 安嗣 氏 はじめに、野口先生は背広を法被に着替えられ、伏木の観光スポットや、地震の被害状況、伏木高校生のボランティア活動を紹介された。 伏木の歴史的環境 ー曳山を育んだ歴史ー 古文書や資料をもとに、伏木の歴史を紹介された。近世に、勝興寺が加賀藩との結びつきを強めた経緯や加賀藩が伏木村も保護していたことを知った。 伏木湊と廻船問屋 ー曳山創設の土壌ー 古代には、亘理湊(伏木周辺)から海路で都へ貢納物が運ばれた。江戸時代、加賀藩の主要港に指定され、北前船で栄えた。一方で、航海は海難事故と隣り合わせであり、神社に絵馬奉納、鳥居や灯篭の寄進、曳山祭を司ることで、航海安全や海岸鎮護を祈ったそうだ。その後、北前船は衰退するが、藤井能三の尽力により、近代伏木港の基盤が築かれた。 伏木の神社 ー神々をつかさどるー 伏木には9つの神社があるそうだ。気多神社の祭神は出雲大社の大己貴命である。伏木神社は春季例大祭(曳山祭)を司っている。昔は海岸線にあったが、1813年9月24日に現在地に遷座した。以前は遷座した翌日に祭を行っていた。 伏木曳山祭 曳山は、神聖な山から神様を人工の山に迎えるためのものであり、神を迎えるための標山(しめやま)は、山型「ヤマ」の上に柱「ホコ」をたて、依代「ダシ」をつける。 伏木神社の春季例大祭は5月に行われている。昼は花山車と母衣武者行列、夜は提灯山車(通称けんかやま)に変わる。多くの画像を提示され、曳山創設、各山町のダシと福神、「かっちゃ」の様子などを詳しく紹介された。 伏木の文化 ー伏木帆柱起し祝唄ー 江戸時代、毎年3月吉日の船の出港に合わせて「木遣り唄」を歌い踊りながら帆柱を立てたと言われている。昭和40年代に採譜された。今では小中学校の運動会や町流し行事で踊られている。動画を鑑賞した。長い歴史の中で、受け継がれてきた文化に触れる機会となった。 講師メッセージ(地区センターに掲示しています) 「地域の活性化 『祭』のタスキを未来へつなぐこと」 受講者の皆様からは ・伏木を歩いていると、町の人が伏木に誇りと愛着を持っていることが感じられます。こんなに歴史と文化があったからなのだなと、今日の講義を聞いて思いました。「帆柱起し祝唄」は、いかにも海の男の踊りという感じでワクワクしました。かっこいい! ・どうして曳山が出来たか等、とても聞きとりやすく、知らない者にもわかりやすく、有難かったです。実際に見に行きたいと思いました! ・伏木のけんか祭りは迫力があり大好きで、できるだけ見に行くことにしています。より深く伏木の魅力を知りました。 ・先生の伏木愛をビンビンに感じました。伏木にまた行ってみます。 次回の「とやまの魅力」は、11月28日(金)、富山県水墨美術館 館長 桐井昇子氏より、「美術鑑賞はこころの旅ー『墨』にみる豊かな表現」というテーマでお話を伺います。 お問い合わせ先 富山地区センター 〒930-0009 富山県富山市神通町二丁目12番20号 電話番号:076-441-0301 FAX番号:076-441-0328