LSC68「地域交通の歴史、そして未来」第1回を実施しました。 [更新日:2025年10月8日] 日 時 令和7年10月6日(月)13:30~15:30 会 場 高岡地区センター学習室 内 容 城端線初代社長・大矢四郎兵衛伝説に想う 講 師 呉西地区交通まちづくり市民会議 会長 須摩 孝一 氏 【講座の概要】 最初に、呉西地区交通まちづくり市民会議の活動について紹介された。2017年の城端線開通120年を機に会議を立ち上げ、今年秋までに公開講座を23回、関係地域への現地視察、公共交通活性化への提言書、活性化策のパンフレットの作成など積極的に取り組んでいる様子を紹介された。また、城端線の現状についても、利用状況のデータや北陸新幹線開業後の北陸地方のJR線の現状などを説明され、現在進んでいる城端線・氷見線の再構築についても、JRの支援によって今後17年くらいは存続できる試算であるが、その後については見通しがなく、地元住民が危機感を持って取り組まないことには再び存続の危機がやってくることなどを紹介された。 次に、大矢四郎兵衛を中心とした城端線の歴史について紹介された。明治27年に高岡-城端間の鉄道敷設が認められ、明治30年に県内初の鉄道、日本海側初の私鉄として中越鉄道が開業された。初代社長の大矢四郎兵衛は、その鉄道建設に全財産を投げ打って取り組んだと語り継がれてきたが、明治31年の社長辞任、37年に北海道への移住などの事実を考察する中で現在語り継がれている話の中に事実とは異なる部分もあるのではないかとの考察も紹介された。 最後に、城端線・氷見線の今後について沿線4市の人口推移などのデータを元に、もし城端線・氷見線がなくなったらどうなるかを考察し、「交通まちづくり市民会議」としてできること、市民運動として盛り上げていくための課題などを話された。 【受講者の感想】 ・「大矢四郎兵衛」と鉄道との関わりがわかり有意義な講座でした。鉄道経営を辞し北海道で農場をやられていたとの話は意外でした。資料を再読して今一度今日の講座を復習したいと思います。 ・地域交通の存続の重要性を改めて認識しました。存続活動は大事!地域住民はもっと利用すべきと再認識しました。 ・県内における交通網に関して興味があります。富山地鉄の件に関しても新聞を賑わしております。城端線、氷見線、中越鉄道など大変勉強になりました。 ・大矢四郎兵衛氏の業績と史実について深く掘り下げられたお話に感動を受けました。ありがとうございます。となみの交通網について、令和6年から新交通網を構築された点はすばらしい業績だと思いました。公共交通は高校生がメインだと新たに認識しました。 【次回のお知らせ】 日 時 令和7年11月10日(月)14:00~16:00 会 場 高岡地区センター学習室 内 容 富山県の鉄道 -その成立と変遷をめぐって- 講 師 地域交通史研究家 草 卓人 氏 お問い合わせ先 高岡地区センター 〒933-0023 高岡市末広町1-7 ウイング・ウイング高岡7F 電話番号:0766-22-5787 FAX番号:0766-22-5872