つながるふるさと学びコース「日の本の文化を楽しもう」 第3回を実施しました。 [更新日:2025年12月15日] 日 時: 令和7年12月6日(土)13:30~15:30 会 場:県民カレッジ砺波地区センター 第2学習室 講 師:全日本かるた協会A級公認読手 前県立図書館長 元県立高等学校長 中﨑 圭子 氏 講座題:「百人一首を知ろう-競技かるたの楽しみと百人一首の謎-」 講座風景 全日本かるた協会A級公認読手 前県立図書館長 元県立高等学校長 中﨑 圭子 様 を講師にお招きして、「百人一首を知ろう-競技かるたの楽しみと百人一首の謎-」と題し、ご講義いただきました。 大学1年生のときに、かるた協会に手紙を書いたら、人数が少なく休会状態であるとの返事をもらったが、10年後にかるたの会が再開することになったので来ませんかとお誘いを受け通うようになったそうです。 競技かるたで使用する札の枚数や決まり字など、百人一首のルールや知識などについて説明された後、札の読み方についてお話しされました。試合の最初に序歌を詠み、3秒の余韻と1秒の息継ぎの後、最初の歌の上の句が詠まれるとのことです。 藤原定家が書き続けた明月記という日記に、「自分は字が下手なのに、蓮生が山荘のふすまに貼る色紙を書いて欲しいと熱心に頼んでくるので、仕方なく書いて送った」との記述があり、これが百人一首であるそうです。 百人一首の歌には、百首しかないのに、『わが衣手』や『ひとりかもねむ』など同じ表現が多く使われ、また、似たような歌が多いことや、無名の歌人が入ったり、主題に偏りがあったりと、その選歌には謎があるとのこと。 定家は良歌を百首集めたのではなく、繋がりや共通という事を意識して、全体を眺めて1つの作品にしたかったのではないか、流人となった後鳥羽院への思いを込めていたのではないか、と推察されていました。 中﨑先生にはなかなか知ることのできない内容の講義をしていただき、受講者も満足の様子でした。 中﨑先生、ありがとうございました。 --------------------------------------------------------------------------- 受講者の感想 ・日本だけにいては外国の事は分からないので、最初の異文化のお話も興味深く聴かせていただきました。また、百人一首は取り札を相手の所からとった時は自分の所の札を渡し、自分の所の札が無くなったら勝ちというのは知っていましたが、50枚だけで試合をすることは知らなかったです。百人一首の歴史的な事も知れ、楽しいひとときでした。(60代) ・講座の最後に百人一首にまつわる思い出を聞かれました。実は約50年前に小学校の必修クラブでクラブ長をやり、先生の代わりに1年間読手をしました。本日教えていただいた競技かるたの読み方は2音で読んでおられましたが、もっと多い音のふしで読んでいたので、正しかったのかどうか…。百人一首は家にあるので2音で50年ぶりに読んでみたいと思います。音の伸ばし方に特徴がありましたね。楽しかったです。ありがとうございました。(50代) ・読手には3段階ある事や、レとソの音程で札を読むことを初めて知りました。百首を繋げ、全体として1つの作品にしたかったという定家の思いがあったというのが心に残りました。定家は後鳥羽院のことをどう思っていたのだろう?ということが気になりました。(70代) --------------------------------------------------------------------------- お問い合わせ先 砺波地区センター 〒932-0114 小矢部市清水95-1 電話番号:0766-61-2020 FAX番号:0766-61-2008