つながるふるさと学びコース「ふるさとの魅力再発見!」 第3回を実施しました。 [更新日:2023年11月27日] 日 時:令和5年11月18日(土) 13:30~15:30 講 師:日の出屋製菓産業株式会社代表取締役会長 南砺市商工会会長 川合 声一 氏 講義題:「地域に根ざした経営 ―アフターコロナの時代を迎えて―」 場 所:県民カレッジ砺波地区センター 第2学習室 講座風景 日の出屋製菓産業株式会社代表取締役会長 南砺市商工会会長 川合 声一 氏 創業者川合宣之は、棟方志功デザインの包装紙を使ったり、俳号川合柿山(しざん)の名を持ち交流があったことから、高浜虚子に詠んでいただいた句を商品に使ったりした。終戦後直営所を再開し、1953年に日乃出屋製菓所という会社組織をスタートさせた。 1970年二代目川合昭至が社長に就任し、日の出屋製菓産業株式会社に社名変更し、販売を全国展開した。大阪万博会場では、凄い勢いで商品が売れ、我が社にとってエポックメイキング(新時代開拓)の年となった。 1999年に私が社長に就任し 2000年国体の時、各会場で販売した新発売の「しろえびせんべい」は大好評であった。2008年にしろえびせんべいの専門工場として、社会見学もできる立山工場、立山本店をオープンし、修学旅行や学校の郷土学習として利用された。北陸新幹線開業時には、W7系のパッケージで沿線の駅名を入れた「しろえび小判」は、PRを兼ねて県庁や役所の挨拶まわりなどに利用してもらい大ヒットした。富山出身の藤子不二雄Aさんのしろえび紀行ドラえもんバージョンも、修学旅行の中高生が買っていくなど非常に売れた。 現在、米糠を米糠ボカシ肥料として、野菜に利用するなど自然循環型企業を目指している。また、しろえびだけでなく、昆布は北海道、十勝の大袖振大豆、あまえび、おこわや柿山に丹波の黒豆、阿波和三盆の柿山もあり、海苔は有明と全国有名産地の最高品質の原料を使用している。季節による価格の変動や、近年価格が高騰したものもあるが、値段より品質重視でとにかく買うという先代からの方針を貫いている。 1924年(大正13年)に個人創業してから、来年で100周年となるのでロゴを作り、 感謝を込めて、記念行事を1年通して計画している。 スーパーなどでは日の出屋製菓、イオンや専門店では富山柿山、直営店はささら屋、最近ではSHIROSASARAYA、おこめぢゃやなど販売チャネルを多数もつマルチブランド展開を行っている。 東京駅や品川駅、羽田空港でのポップアップショップ(臨時売店)や、加賀屋、久世福商店、旭ポンズ、セブンイレブンなど他社とのコラボにも力を入れ、シンガポール、中国、台湾など海外販路も拡大している。 ささらの持つ「結い」という意味に、東京と富山を結ぶ、人と自然を結ぶ、農家の生産者の方と私たちを結ぶ協働体(響働体)をつくるという意味を込めたささら屋は、人と人、人と自然を絆で結ぶ協働体「結い」=互助・共助の精神を具現化するという絆の経営を目指すという会社の方向性も示してくれている。 受講者の感想より ○ 創業から来年で100年。時代の変遷にうまく乗れるよう、経営を工夫して、企業努力をしてこられたことが良く分かった。割と安価で量感もあり、私も良く県外の知人へのお土産品として、つかわせてもらっている。また、ドラえもんや新幹線型パッケージなどいろいろな角度からの商戦を日々考えておられ、商売は大変だと思った。 ○ なじみのある日の出屋さんは遊部本社になった頃から知っていました。先日福光美術館で開催された川合宣之展も観てきました。時代を先取り、全国や世界展開されている様子を頼もしく拝聴しました。おもしろかったです。 ○ 地元の企業の経営方針、理念が良く分かりました。このような企業があることは心強いと思います。お土産もいただきありがとうございます。 お問い合わせ先 砺波地区センター 〒932-0114 小矢部市清水95-1 電話番号:0766-61-2020 FAX番号:0766-61-2008