LSC86「ふるさとゆかりの作家たち」第1回を実施しました。 [更新日:2026年10月7日] 日 時 令和8年10月1日(木)13:30~15:30 会 場 高岡地区センター学習室 内 容 宮本輝 -“ひとが幸せになる物語”を読んでみませんか? 講 師 高志の国文学館 事業部長 生田 美秋 氏 【講座の概要】 1 宮本輝の文学 ・宮本輝は、“人間の温かさと、生きる勇気”を描いてきた。 ・哀しみを経験したからこそ、人は他者の痛みを理解できる。宮本文学は、そんな人間を温かな眼差しで見つめ、生きることを肯定する文学となっていった。 ・2度の大病を経験し、2024年の高志の国文学館作家インタビューでは、「読む人が幸せになる小説しか書かないと決めたんです」と語った。 2『よき時を思う』―愛する者たちを招いて晩餐会を ・あらすじ、見どころ、一部朗読、書店での反響 ・「よき時」は、過去ではなく未来のこと 3『灯台からの響き』―初老の男の「発見」と「再生」の物語 ・あらすじ、見どころ、一部朗読、書店での反響 ・「誰もが、灯台のように光を届ける瞬間がある」 4『潮音』―越中富山の薬売り 川上弥一物語 執筆に足掛け10年 ・全4巻のあらすじ、見どころ、一部朗読、反響(評論家、歴史学者、大学教授) ・主人公弥一は、時代の潮音(潮の音)に耳を傾け、いち早く時代に適応しようと奮闘する。 ・大きな歴史の流れを見ながら、少し先のことも考えて行動していくことが大事。 5『湾』―美しい情景と、幸福な人間の心 ・あらすじ、見どころ、一部朗読、反響(朝日新聞編集委員、書評家) ・起伏のない静かな物語。美しい湾と家族を丁寧に描く。 6 宮本文学―人間の哀しみと生きる勇気の物語から人間が幸せになる物語へ ・宮本作品を読みながら、コストパフォーマンスだけを追求する“成長する社会”ではなく、一人ひとりの価値観が尊重される、ウェルビーイングな“成熟する社会”であってほしいと思った。 ・時間を経て輝きが増すものを見極めて、大事にしてほしい。 【受講者の感想】 ・宮本輝を取り上げられると知り、楽しみに来ました。幸福とは日常生活の中に見出すことが大切と知りました。語りも分かりやすく、楽しい時間をありがとうございました。 ・分かりやすく、静かな口調での講義に好感を持ちました。『潮音』はぜひ読んでみたく思いました。『よき時を思う』は、長女のもとに送りたいと思いました。 ・紹介していただいた本は、すべて読んでみたいと思いました。“ひとが幸せになる物語”「幸せとは?」自分自身にも問いかけながら、宮本輝さんの物語っていることをあわせて考えてみたいと思いました。 ・「生きることを肯定する文学」というお話に、若き頃に読んだ記憶をたどりました。年を重ねて、再度、ゆっくり読んでみたく思いました。 ・今日の生田先生のお話を聴きながら、私自身、恥ずかしながら宮本輝の書籍は読んだことがなかったのですが、本日の講座資料を参考に、『潮音』全4巻を読んでみたいと思います。86歳の高齢者ですが、気力を振り絞って挑戦してみます。 【次回のお知らせ】 日 時 令和8年11月5日(木)13:30~15:30 会 場 高岡地区センター学習室 内 容 谷川俊太郎と富山の縁をたずねて 講 師 富山県美術館 学芸員 江尻 育世 氏