LSC60 ダイバーシティって何?共生社会について考える 第1回を実施しました。 [更新日:2025年5月17日] 日 時 令和7年5月14日(水)13:30~15:30 会 場 高岡地区センター学習室 内 容 盲導犬と共に歩む 講 師 盲導犬ユーザー 宮口 覚 氏 【講座の概要】 <受講者自己紹介> 講師から、顔が見えないので皆さんの声を聞きたいとの要望があり、まず受講者自己紹介から始まりました。それぞれの話を受けて、講師自身の趣味などもお話されました。 〇失明してから現在に至るまで ・20歳で失明し、就職を考えた時に全盲では病院に就職できないことを知り、理療科教員養成へと進んだ。この時、視覚障害以外の人と出会えたことは良かった。 ・失明してからは、白杖歩行で25年の後、盲導犬ユーザーとなり、マラソンや旅行も楽しむことができた。 ・自分の中では、生まれ育った雨晴海岸から見える海越しの立山連峰と、失明直前の入院中に見た京都五山の送り火の風景が最も美しい景色として今も心に残っている。 〇視覚障害について ・日本における視覚障害者数は、推定で30万人だが、障害者の中では多い方ではない。 ・移動、歩行が不便だが、白杖や盲導犬を利用することで独立歩行が可能になる。そのほか誘導ブロック、音声信号、横断歩道のエスコートゾーン、入り口で音を出す誘導ホーン、手すりやエレベーターの点字ブロックなどがある。 〇盲導犬のこと ・日本での実働数は、以前は1,100頭いたのが、現在は700頭台にまで減っている。富山県内は4頭で、介助犬、聴導犬は50頭程度だ。 ・盲導犬候補の子犬(パピー)は、生後2か月から2歳前後までパピーウォーカーに預けられて普通の家庭で過ごす。その後訓練所に戻って厳しい訓練を経て、ユーザーと1か月程度の共同訓練をした上でユーザーに渡される。 ・概ね10歳になると、盲導犬としては引退となる。以降は引退犬飼育ボランティアと過ごすことになるが、寿命はペットとして過ごした犬よりも長い犬が多い。 ・現在のパートナーである「キズナ」は4頭目だが、これまでの3頭とも盲導犬としての使命を果たして「ハッピーリタイア」することができた。本当にありがたく、うれしいことだと感じている。 【受講者の感想】 ・初めて盲導犬と接することができました。2時間「キズナ」を見ていて、賢い犬だと感じました。「パートナー」という言葉が理解できました。 ・「盲導犬歩行は、ボーっとした頭でも安心して歩くことができる」「パートナーとして楽しく歩けるのは盲導犬ユーザーの特権である」との言葉が、何よりすばらしいと思いました。 ・盲導犬を初めて見ました。大人しいですね!障害のある方のお話は、ためになります。 ・進め方もユニークでおもしろかった。「盲導犬は10歳でハッピーリタイアである」というのは知らなかった。 ・大変丁寧な盲導犬にまつわるお話で、勉強になりました。ありがとうございました。 【次回予告】 日 時 令和7年6月11日(水)13:30~15:30 会 場 高岡地区センター学習室 内 容 多文化共生~多様性が地域の力になる~ 講 師 NGOダイバーシティとやま 代表理事 宮田 妙子 氏 お問い合わせ先 高岡地区センター 〒933-0023 高岡市末広町1-7 ウイング・ウイング高岡7F 電話番号:0766-22-5787 FAX番号:0766-22-5872