LSF5 とやまブランドを探究する-舞台は富山-① [更新日:2022年5月28日] LSF5 とやまブランドを探究する-舞台は富山- 第1回「縄文時代の研究からみえてくる日本人像」 を開催しました。 🔵日 時 令和4年5月20日(金)13:30~15:30 🔵場 所 県民カレッジ富山地区センター学習室 🔵テーマ 縄文時代の研究からみえてくる日本人像 -富山市小竹貝塚出土人骨が持つポテンシャル- 🔵講 師 富山県埋蔵文化財センター 所長 河西 健二 氏 最初に、従来の考古学の研究からわかってきたことについて、お話しされた。 縄文時代は13,000〜15,000年前から約1万年間続いた。小竹貝塚から発掘されたのは、約6,000年前の前期の暮らしである。 縄文人は争いがない世界で生活し、アニミズムや自然崇拝、木や土の文化を持ち、土器文様はアシンメトリー(非対称)で改良を重ねられている等の特徴がみられる。 縄文人は思ったよりもすごい文化を持っていたと感じた。 次に、小竹貝塚について、お話しされた。 当時、現在の射水平野は潟湖が広がっていた。その付近に小竹貝塚があった。貝の大半は気水産のヤマトシジミで、貝層は2mを超える。 埋葬人骨の多くは屈葬人骨である。男性人骨のそばには、抱石として砥石が置かれている。前期の人骨が90体も見つかったのは、日本では初めてである。 また、出土した土器の文様から、関東や関西との交流があったことがわかる。 昔の縄文人の生活に興味が湧いた。 後半は、古人骨のDNA分析研究で明らかになってきたことについて、お話しされた。 最近になり、親子関係がわかる核DNA分析が可能になった。今後、小竹貝塚出土の全縄文人骨のゲノム解析を進めると、家族関係・婚姻関係が明らかになるだろうとお話しされた。 小竹貝塚が世界における古人骨ゲノムの基準資料になり、世界のオダケになる。その期待が膨らんだ。 「考古学がよくわかってよかったです。」「縄文人骨の科学分析研究により、色々な事がわかると知り、驚いた。」「DNA分析の最新の知見に触れてよかった。小竹貝塚の詳細が分かってよかった。」「小竹貝塚が富山のルーツとなるのか、今後の研究に期待したい。」「科学的説明に説得力があった。DNA分析の今後に期待します。」 などの感想をいただきました。 次回は、6月17日(金)「情熱は伝播する!67歳の挑戦!」 講師は、トレボー株式会社 代表取締役社長 中山安治 氏 です。 お問い合わせ先 富山地区センター 〒930-0009 富山県富山市神通町二丁目12番20号 電話番号:076-441-0301 FAX番号:076-441-0328