LSA64「そこが知りたい!新川の歴史」第1回 [更新日:2025年11月20日] つながる学びわくわく講座つながるふるさと学びコース(地区単独型) LSA64「そこが知りたい!新川の歴史」第1回 「幻の名刀匠 郷義弘の実像に迫る」 日 時:令和7年11月15日(土)10:00 ~ 12:00 場 所:富山県民生涯学習カレッジ新川地区センター 講義室 講 師:富山刀剣研究会会長 澤田 康則 氏 講師の澤田先生 真剣に話を聞く受講者 作品をじっくり鑑賞 郷義弘とは鎌倉時代末期の刀工で、越中国松倉(現在の魚津市松倉)に住んでいました。正宗十哲(正宗の優秀な弟子)の一人で、江戸時代に編纂された『享保名物帳』で特に優れた刀工として挙げられた「吉光」「正宗」「義弘」の天下三作と称されています。その作品は現存数が極めて少なく「郷と化け物はみたことがない」と言われるほどです。 富山刀剣研究会の会長である澤田先生に「幻の名刀匠 郷義弘の実像に迫る」と題して講座を担当していただきました。講座では越中国が日本刀の産地として発展した背景やさまざまな文献から読み取れる郷義弘の実像についてお話しいただきました。郷義弘の作品には銘が刻まれていませんが、他の刀工の作品と比較して穏やかで上品で明るく冴えわたり、見間違えることはないと教えていただきました。日本刀を鑑賞する基礎知識がない者にもわかりやすく地鉄や刃文等について解説していただき、作品の魅力についてよく理解することができました。会場では澤田先生が用意してくださった郷義弘の脇指を鑑賞させていただき、息を呑むような美しさに心を奪われました。日本刀の魅力と郷義弘の実像を学び、郷土の先人として誇りに思う講座となりました。 <参加された皆様の感想より> 「郷義弘の事をもっと知ってもらいたいし、魚津の町おこしとかできないかなと思います。楽しかったです。ありがとうございました。」 「郷の刀の実物を身近に見ることができて大変うれしかった。」 「こんなに詳しく研究している方がいるなんて驚きでした。刀剣などはあまり興味なかったですが、こんなに奥深いとは。松倉城跡へはよく行くのですが、あの顕彰像を思い出しながら‥。郷義弘はすごい人だったのだ!」 「幅広い観点からの興味深い内容と説明で楽しく聴講できました。」 「郷義弘の名前だけ知っていたが、本人の事や刀の事を初めて学ぶことができ楽しかったです。天下三作に挙げられるほどすごい刀工だったと初めて知りました。」 「越中国が日本刀の産地であったことに驚いた。日本刀には興味があったが、いまだに秋水美術館にいったことがなかった。むろん郷義弘が魚津にいたことも。今度こそは行ってみようかなという気持ちになった。澤田さんが言われるように観光地として郷義弘を絡めるのも良いと思う。」 次回は11月29日(土) 第2回「宇奈月温泉木管事件と権利濫用」 講師は 高岡法科大学 講師 後藤 亜季 氏 です。