つながる学びわくわく講座つながる体験コース LAA29「ふれよう!新川 -魅力体験-」第1回 [更新日:2025年10月29日] 「ふれよう!新川-魅力体験-」 第1回 日 時:令和7年10月10日(金)10:00〜12:00 場 所:魚津市経田地区 講 師:魚津観光ボランティア 会長 伊東清隆 氏、書記 前澤律子 氏 「立山開山伝説の地・京田(経田)を歩く」 コース:県民カレッジ新川地区センター→片貝橋・「斎沢村と片貝川」案内版→渡し番小屋跡→大徳寺境内→鍛冶屋田・天王寺→有頼柳→新川地区センター 講師の伊東氏(左)、前澤氏(右) 今回の講座では、渡し番小屋跡や大徳寺、有頼柳などの史跡を巡りながら、立山遥拝の聖地として「神である立山」に仕えた斎沢村の伝説にふれました。 また、給田や京田から経田へと続く地名の由来や、立山開山伝承の変遷、片貝川の川越えの歴史などについて学び、地域の深い歴史を感じることができました。 さらに、経田地区が征蝦夷の兵站基地としての役割を担っていたこと、天王寺の寺社町として栄えたこと、大伴家持の詠んだ「タチヤマ」は毛勝山を指すという興味深い説など、講師の皆様から多くの興味深いお話を伺いました。 <片貝橋袂の「斎沢村」紹介看板> かつてこの地にあった斎沢村は、1372年の片貝川大洪水で大部分が川底に沈んだと伝えられています。現在の片貝川の川筋はそのときからだそうです。 <渡し番小屋跡とかすみ堤> 明治6年に片貝川に仮橋が架けられ、賃取橋としたときに設けられた渡し番小屋の跡とされています。また、近くには、破堤への対策として築かれた「かすみ堤」の跡がありました。日本一の急流河川とされる片貝川に挑んだ人々の苦心をうかがうことができました。 <大徳寺の大伴家持歌碑> 立山開山の祖・佐伯有頼が建立した慈興寺を前身とする大徳寺には、大伴家持が詠んだ「片貝の川の瀬清く行く水の 他ゆることなくあり通ひ見ん」の碑が立っています。ここでは、伊東講師より、大伴家持の「立山の賦」や池主「敬和賦」が紹介され、家持が詠んだ「タチヤマ」が現在の毛勝山を指す可能性について、説得力あるご説明をいただきました。 <天王寺跡地、鍛冶屋田、平伝寺仏> 平安時代、この地には大寺・天王寺があったと伝えられています。また、経田地区は征蝦夷の兵站基地であったと考えられ、小字「鍛冶屋田」は、武器などを製造する鍛冶集団に与えられる「給田」であった可能性があるとのことでした。また、「経田」という地名は、「京田」「経典」「給田」などに由来するともいわれ、地名に秘められた歴史的背景を知ることができました。 <有頼柳・有若舘跡> 立山開山に登場する佐伯有頼と父・越中国司佐伯有若が舘を構えたとされる地です。ここでは、鎌倉時代の「類聚 既験抄」や「伊呂波字類抄」、江戸時代の「和漢三才図会」などにみられる立山開山伝承の移り変わりについても紹介がありました。 秋晴れのもと、参加者の皆さんは古代から中世、そして現在へと続く経田の歴史に触れ、その土地に秘められたロマンと魅力をたっぷりと感じることができました。 <参加された皆様の感想より> 「天気も講師さんの説明も良く大変良い勉強でした。」 「貴重な歴史を講座を通して知ることができて、とても楽しかったです。良い気候で、歩きやすかったです。」 「日頃、車で通っているところですが、歩いてみると、経田のことが少し理解できました。」 「身近な場所ですが、知らないことが多くあり、新たな発見がありました。」 「歴史がよく分かり、認識を新たにしました。」 「ゆっくりと、郷土史を学ぶことができました。楽しかったです。」 お問い合わせ先 新川地区センター 〒937-0011 富山県魚津市木下新144 電話番号:0765-22-4001 FAX番号:0765-22-0901