LSA57「そこが知りたい!新川の歴史」第2回 [更新日:2025年6月23日] つながる学びわくわく講座つながるふるさと学びコース(地区単独型) LSA57「そこが知りたい!新川の歴史」第2回 「新川地域の八百比丘尼伝説を考える」 日 時:令和7年6月21日(土)10:00 ~ 12:00 場 所:富山県民生涯学習カレッジ新川地区センター 講義室 講 師:元富山市埋蔵文化財センター所長 藤田 富士夫 氏 講師の藤田先生 資料を使って丁寧に説明してくださいました 和やかな雰囲気の会場 八百比丘尼伝説とは人魚の肉を食べて800歳まで生きたとされる比丘尼(女性の修行者)の話です。全国に八百比丘尼伝説が数多くあり、地域によって細かい部分は違いますが、話の大筋については前述の通りです。ここ新川地域にも黒部市荒俣「玉椿伝説」、立山町下田「大杉伝説」、上市町若杉「逆杉伝説」など八百比丘尼伝説が伝承されています。 講座では新川地域に伝わる伝説をそれぞれ詳しくお話ししていただきました。全国に伝わる八百比丘尼伝説について年代や遺称地など、さまざまな視点から分類・分析していただき、飢饉で苦しんだ人々が不老長寿を願った時代背景や財政逼迫が原因で修験者による勧進活動が活発であったことが伝承の背景にあると考えられることを学びました。この講座をとおして人々の信仰や価値観が伝説に反映され、豊かな自然を拠点として文化活動が発展してきたことを知り、新川地域に伝わる伝説の背景やその意義について考える機会となりました。 <参加された皆様の感想より> 「自分の知らない八百比丘尼の伝説がいろいろとたくさんあることにびっくりしました。今度は違う伝説についても教えてもらいたいです。」 「素朴な語り口が大変良かった。現地のスライドを交えた説明が理解を深められた。」 「八百比丘尼講座は今回受講希望の決め手となりました。今月の4月、東京に行く新幹線の中で読んだ記事も覚えています。興味深いテーマにつきお話を伺え良かったです。」 「八百比丘尼伝説が存在することは、全く知らなかったが、興味深く講演を聞いた。伝説が、いろんな地域で形を変えて伝わっていることに驚かされるとともに、専門で研究されている講師の藤田先生に感心させられた。研究心がすごいと思った。調査しようとされる意欲もすごいとも思った。」 「村椿の八百比丘尼伝説は昔から聞いていたものでしたが日本中にも違っている伝説があると知って興味深かったです。」 次回は7月12日(土) 「古文書に見る椎名道三の業績と十二貫野用水」 講師は 越中史壇会会員 宮本 幸江 氏 です。