LPB4「ふるさととやま 歴史紀行」 [更新日:2025年6月23日] つながる学びわくわく講座つながるふるさと学びコース(地区連携型) LPB4「ふるさととやま 歴史紀行」 魚津の戦国山城-松倉城とその支城群- 日 時:令和7年6月16日(月) 13:30 ~ 15:30 場 所:富山県民生涯学習カレッジ新川地区センター 講義室 講 師:魚津市教育委員会 生涯学習・スポーツ課 主査 的場 茂晃 氏 ※対面会場(新川地区センター)での講座の様子をオンライン会場(富山・高岡・砺波地区センター)へ配信し、開催しました。 講師の的場先生 対面会場での講座の様子 受講者からの質問に丁寧に回答してくださいました 地区連携型講座では共通テーマに関連した講義を、4地区センターにおいて1回ずつ開講します。今年度は県内各地域でふるさと・郷土史の研究調査・普及啓発等の取り組みをしている方を講師として招き、その成果や取り組みを知ることを通して、富山の歴史の魅力を再発見する講座「ふるさととやま 歴史紀行」を開催しています。第2回は新川地区センターを会場として魚津市教育委員会生涯学習・スポーツ課 主査 的場 茂晃先生より「魚津の戦国山城ー松倉城とその支城群ー」と題してお話しいただきました。 講座では、松倉城は越中三大山城の一つであり、松倉城の周囲には多くの山城や砦が存在することを教えていただきました。南北朝期には守護や守護クラスの武将が引き籠る城であったことや室町から戦国期には椎名氏や上杉氏らの新川郡支配の拠点だったことが文献史料から確認でき、新川地域において政治的・軍事的に重要な城であったことがわかりました。 次に松倉城下の様相として城下の道と麓から松倉城に至る山道、城下の地形と地名について発掘調査の結果を踏まえながら地図や記録写真を用いてわかりやすく解説していただきました。鹿熊オヤシキ遺跡からは刀の鍔や礎石の建物とみられる跡、鹿熊矢竹遺跡からは15世紀から16世紀ごろの灯明皿とみられるかわらけが出土しており、松倉城下に人々が住み、そこで生活していた様子を知ることができました。また松倉城の本丸・本丸南端の巨石群・二ノ丸・八幡堂・巨大な空堀・大見城平の城戸を遺構から確認することで、その全体像を把握することができました。 最後に魚津城をはじめとした松倉城の支城群の特徴をそれぞれ紹介していただきました。改めて松倉城周辺には多くの山城・砦が城郭群を形成しており、松倉城跡を巡る攻防の歴史を窺い知ることができました。講座をとおして松倉城跡だけでなく周辺の山城や砦を含めた遺跡と文献史料から越中の戦国史を解明していくことが重要だと学びました。 <参加された皆様の感想より> 「先日松倉城に行ってきたのでイメージができました。松倉城下の古い地名は興味深かったです。次行くときは本丸周辺のかわら石や石垣を注意して歩いてみたい。松倉城へは行けても支城群へはなかなか行けません。支城群巡りを企画して欲しいです。魚津城の話は面白かった。大町地区を思いめぐらしながら歩いてみようと思います。有難うございました。」 「松倉城は思ったより大規模な城であり、増改築が繰り返されたと聞き驚きました。またお話を聞き、守ることに重きを置いた城(山城というものはそういうものかもしれませんが・・・)松倉城には支城が多くあり、大がかりな工事も行われていて、大きな力を持った城主が存在したのだなと驚きでした。」 「富山湾から能登まで一望できる素晴らしい所に城を築き、北陸街道の重要な地であったのですね。戦国時代の戦いを想像しながら、山城の奥深さを感じます。大事な拠点だからこそこの城をめぐる戦いが繰り返されたのでしょうね。」 「山街道に沿っての配置や支城各々の石垣の構築、普通の石を使っている、斜面の所々に平坦な場所がある、また出土品の陶器等、山城の変化に富んだ講義は興味を持って聴講できました。地名も城にちなんだものが多く、面白く思いました。」 お問い合わせ先 新川地区センター 〒937-0011 富山県魚津市木下新144 電話番号:0765-22-4001 FAX番号:0765-22-0901