LSA45「そこが知りたい!新川の歴史」第3回 [更新日:2024年12月12日] つながる学びわくわく講座つながるふるさと学びコース(地区単独型) LSA45「そこが知りたい!新川の歴史」第3回 「黒部川扇状地に住む縄文人」 日 時:令和6年12月6日(金)10:00 ~ 12:00 場 所:富山県民生涯学習カレッジ新川地区センター 講義室 講 師:魚津市教育委員会 文化財保存・市史編纂専門員 麻柄 一志 氏 講師の麻柄先生 磨製石斧に触れました 真剣に話を聞く受講者 朝日町、黒部市、魚津市の縄文遺跡では蛇紋岩で作られた大量の磨製石斧の完成品から砥石までが出土されており、縄文時代の新川地域では蛇紋岩の磨製石斧が工業生産され、近畿地方と東北地方へ流通していたことを教えていただきました。それに加え、縄文時代から古墳時代のヒスイ製品はすべて朝日町と糸魚川市で採集され全国に流通したものであることが最新の研究で判明したことをお話しいただき、縄文人にとって生活必需品であった硬くて丈夫な蛇紋岩の石斧と美しいヒスイ製品は地域ブランドとして全国的に認知されていたことを学びました。また朝日町下山新遺跡における最新の分析と黒部市愛本新遺跡などの出土品から、縄文人は平たんな河岸段丘上に集落を営み、クリを栽培し、川魚の漁を行っていたと考えられることを教わりました。黒部川扇状地に住む縄文時代の人々の暮らしについて学び、歴史のロマンあふれる講座でした。 <参加された皆様の感想より> 「縄文人も石器や勾玉など道具としてだけでなくコレクションとして愛でたりしていたのではないかと思うと、現代に通ずるところがあり非常に面白かったです。麻柄氏は話が非常に上手で聞きやすかったです。」 「縄文人の生活が少し想像できました。石斧を使い木の実を栽培する、狩猟だけの生活ではなかったのですね。」 「講師が素晴らしかった。(知識、見識など)考古学に興味がわいた。(知らない事を初めて知った。クリの役割など、焼畑(灰が肥料になる)」 「ヒスイの採集できるところが発達しても良いのに仏教が発達したことによってヒスイが忘れ去られ衰退していく。ヒスイ、ヒスイと騒がれる意味、重要性が分かったような気がした。縄文時代はクリ、弥生時代は米、いろいろの調査でいろいろのことが判明していく考古学は面白い。」 「生活に根差した工夫の素晴らしさ、知恵を働かせ発展させた情熱に敬服しました。生きるエネルギーの強さを感じました。自分が生まれ育った地域の歴史を知ることにワクワク感が大でした。学生時代は試験の点数のために時間を取っていて歴史は嫌いでした。現在は時間に余裕があり、地元の歴史に関心が向いたので受講しました。とてもよかったです。」 今回で「LSA45そこが知りたい!新川の歴史」全3回は終了です。 ありがとうございました。