LSA45「そこが知りたい!新川の歴史」第2回 [更新日:2024年12月2日] つながる学びわくわく講座つながるふるさと学びコース(地区単独型) LSA45「そこが知りたい!新川の歴史」第2回 「荘園から考える中・下新川地域の中世」 日 時:令和6年11月29日(金)10:00 ~ 12:00 場 所:富山県民生涯学習カレッジ新川地区センター 講義室 講 師:滑川市立博物館 学芸員 盛田 拳生 氏 講師の盛田先生 真剣に話を聞く受講者 受講者からの質問にも 丁寧に回答されました 荘園とは貴族や寺院の私有地のことで、奈良時代から戦国時代にかけて存在しました。講座では中・下新川地域で確認されている中世荘園を主に紹介され、荘園の成立が地域に及ぼした影響についてお話ししていただきました。 まず荘園とは何かをわかりやすく説明していただき、墾田永年私財法をきっかけに荘園が作られ、太閤検地により消滅したことがわかりました。次に中・下新川地域で確認されている古代・中世合わせて29カ所の荘園について、1つ1つ丁寧に紹介してくださいました。中でも入善町「じょうべのま遺跡」がその出土品から古代荘園である丈部荘(東大寺領)か佐味荘(西大寺領)の関連施設の跡とみられることや滑川市「堀江荘」が中世荘園の中で荘園の領域や含まれる村々まで詳細がわかる唯一の荘園であることを教わりました。特に「堀江荘」については古文書を読み解き現在の地図と照らし合わせながら、その領域をくわしく解説していただきました。また堀江荘関連の古文書には現在も残る地名が数多く登場し、荘園の成立と共に村々が形成されていったことを理解することができました。受講者にとって中世における中・下新川地域の荘園について学びを深める機会となりました。 <参加された皆様の感想より> 「下新川、中新川に約30近い荘園があることは、知らなかったので驚きました。朝日町の大家庄、五箇庄などは本当にそのまんま荘園であったことが分かった。(なぜ庄がつくのか、ずっと不思議だったので理解できました。)新川地域に人々が住み始めたのが中世の頃は驚きでした。」 「知らないことだらけ中世、今年流行の平安時代の新川は想像もできないけれどお話を伺い興味が出てきました。」 「富山県の荘園も京都の貴族寺社と関係のあることを初めてわかりました。」 「新しい知見が深まった。年次的荘園の発展が説明されて、理解を深めることができた。」 「現在の地名につながっている(残っている)のがおもしろい。校歌の中に昔の地名が出てきたりするが納得できる。もっともっと発掘調査などが進むと色々のことが出てくると思うとワクワクする。発掘発見、楽しいでしょうね!」 次回は12月6日(金) 第3回「黒部川扇状地に住む縄文人」 講師は 魚津市教育委員会 文化財保存・市史編纂専門員 麻柄 一志 氏 です。