つながる学びわくわく講座つながる体験コース LAA21「ふれよう!新川 -魅力体験-」第1回 [更新日:2024年11月7日] 「ふれよう!新川-魅力体験-」 第1回 日 時:令和6年10月18日(金)10:00〜12:00 場 所:朝日町境地区 講 師:境自治振興会 会長 水島 一友 氏 「越中・越後の国境を訪ねて」 コース:関の館歴史資料室→大門→関所跡→護国寺→境神社→林酒造場→境一里塚→関の館 講師の水島氏(写真)による案内のもと、爽やかな秋空の下、越中において最大規模の関所であった「境関所」、809年創建の「護国寺」、17世紀に創業された伝統的な構えの「林酒造場」、県内で唯一現存する「境一里塚」などの史跡や、妻入り建物が連なる旧道がある境地区を巡りました。水島氏をはじめ、水野瑠美子氏、護国寺ご住職、林洋一氏らから、それぞれの史跡や歴史についてわかりやすい解説をいただき、地元の方々による丁寧な案内に、参加者も大いに惹きつけられ、越中と越後の国境であるこの地の魅力を存分に体験しました。 <「関の館」歴史資料室> 水野瑠美子氏は、「関の館」歴史資料室の貴重な資料を基に、厳重な警備体制、武力、陸・海・山からの監視、通行人の出入りや物資の改め、領外逃亡の取締りなど、境関所の当時の状況と歴史を詳しく解説してくださいました。とりわけ「境関所御囲絵図」とジオラマは、浜番所や御亭、御旅屋、御囲堤などを俯瞰することができ、境関所の規模や役割についての理解が深まりました。 歴史資料館で境関所の概要を学んだ後、講師の水島氏の案内で境地区を探訪しました。 <関の館、大門、御亭> 大門をくぐり、境関所をイメージした「関の館」や、小高い場所に復元された「御亭」を眺めつつ、境関所にまつわるお話を聞きました。 <護国寺の本堂と高島住職> その後、山の斜面の階段を登り、護国寺を訪れました。護国寺の高島住職からは、809年に護国寺を創建したとされる弘法大師空海のエピソードや国境にあることからたびたび被った兵禍、幾度かの再興、江戸時代に長谷川奉行の助力を得て現在の場所に移された経緯、さらには境関所や境地区の歴史について詳しく解説いただきました。お寺や庭園、そして地元・境地区への住職の思いが伝わる、心に残るお話でした。 護国寺の庭園は、住職が長い年月をかけて整えた池泉回遊式の名園としても有名です。「とやま花の名所」にも指定され、地元の人々から「石楠花寺」として親しまれているとのことでした。当日は時間の制約があり庭園の観賞が叶わなかったため、改めてゆっくりと訪れたいと感じました。 <護国寺の聖観音像と境神社からの眺望> 護国寺の聖観音像がある広場から日本海を望みながら、境神社を参拝し、参道の長い階段を下りて林酒造場に向かいました。 <林酒造場と代表の林洋一氏> 林酒造場の代表・林洋一氏からは、参勤交代などの際に酒の調達が必要であったため、寛永3年(1626年)に関所に赴任した武士が酒蔵を創業したことを教えていただきました。「関桜」の大きな看板と伝統的な建物は、県内最古の酒蔵としての風格を感じさせます。また、丹精を込めて造られた「黒部峡」や「林」は高い評価を得ている名品であることも知りました。 <境一里塚> 江戸時代に日本橋を起点として一里おきに塚が作られました。境川を挟む国境にある境の一里塚は北陸道の加賀藩領内の起点として作られたもので、県内で唯一現存する貴重なものです。 講師の水島氏からは、境地区において塩づくりが盛んで加賀藩の塩蔵が設けられていたことや「長谷川地蔵」にまつわる悲しい出来事・伝承など、歴史上の興味深い話をたくさん伺いながら、松尾芭蕉など歴史を紡ぐ数々の人物が行き来したであろう境地区の往時に思いを馳せました。 <参加された皆様の感想より> 「境地区は歴史的な背景から大変興味深く楽しみにしていました。このような機会があればこそ、じっくりこの地を歩くことができてよかったです。」 「護国寺の住職さんのお話を聞けて、とても感銘を受けました。本当にありがとうございました。」 「越中の国の入り口、護るための工夫のいろいろ、お寺も酒屋さんも昔をたどると加賀藩に通じていると聞き、もっと深く知りたいと思いました。」 「地元の方ならではの話が良かった。」 「初めて一里塚を見ました。」 「塩の道の話は面白かった。糸魚川に塩の道があったのに、どうしてかと思っていたけど、後半の話で分かりました。」 次回は11月1日(金) 場所:黒部市三日市地区 第2回 「桜井荘 三日市を歩こう」 講師は、三日市まち歩きの会 会長 八木 秀治 氏、副会長 飯村 滋 氏です。 お問い合わせ先 新川地区センター 〒937-0011 富山県魚津市木下新144 電話番号:0765-22-4001 FAX番号:0765-22-0901