LSA30「わたしたちの郷土-文学と歴史から学ぶ-」第2回 [更新日:2023年12月6日] つながる学びわくわく講座つながるふるさと学びコース(地区単独型) LSA30「わたしたちの郷土-文学と歴史から学ぶ-」第2回 くろよん完成60周年記念 「黒部ダム建設に学ぶ共生(ともいき)の大切さ」 日 時:令和5年12月2日(土) 10:00 ~ 12:00 場 所:富山県民生涯学習カレッジ新川地区センター 講義室 講 師:熊谷組元社長 大田 弘 氏 講師の大田先生 会場は和やかな雰囲気でした 受講者の質問にも気さくに 答えてくださいました 戦後の日本経済復興に伴い、電力不足が深刻化する中、黒部ダム建設が急務とされましたが、富山県と長野県の県境にそびえたつ北アルプスの向こう側に流れる黒部川に巨大ダムを建設することは世紀の大工事と言われました。大量の建設資材を輸送するため「大町ルート」が計画されますが、北アルプスを貫く「大町トンネル」の掘削工事では破砕帯と呼ばれる地下水を溜め込んだ軟弱な地層に遭遇し、困難を極めました。その模様は空前の大ヒットとなった映画「黒部の太陽」に描かれました。 講座では、幼少期に「大きくなったら安全にダムをつくる土木技術者になりたい」と志し、映画「黒部の太陽」を観て感動し、工事を担当した熊谷組に入社された大田弘氏より、黒部ダム完成に至るまでを当時の貴重な写真とともにお話していただきました。太田垣士郎氏(関西電力社長)と笹島信義氏(熊谷組笹島班・班長)のエピソードから、信用と信頼の輪で心を一つにして、破砕帯を突破し、完成に至ったことを説明していただきました。くろよんは高度経済成長期の電力不足を補い、経済発展に貢献しただけでなく、工事に携わった人々の志の連鎖をも遺したことがわかりました。講座をとおして、先人たちが力を合わせて築き上げてきた知恵から学ぶことの大切さを再認識することができました。 <参加された皆様の感想より> 「黒四60周年に興味があり講演に参加しました。昭和30年代のことは私自身よく覚えています。若いころ'黒部の太陽'映画もわくわくして観ました。信用と信頼をモットーお話面白かったです。」 「人生の生き方、共生の仕方、人とのつながりと絆に人間性が見られて大変良かった。」 「人柄がにじみ出た話しぶりに聞き入り引き込まれました。法福寺へ行った帰り、草刈りをしておられる姿を見かけたこともあり大変興味深く思ってました。「共生き」の大切さ、感じます。ありがとうございました。」 次回は12月16日(土) 第3回 「詩歌に詠まれたふるさと黒部」 講師は 富山県歌人連盟 会長 上田 洋一 氏です。